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「男はつらいよ」全48作を完全制覇への道!!
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第4作 「新・男はつらいよ」

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1970年(昭和45年)
04.jpg
名古屋から柴又に帰ってきた 桂梅太郎、
通称 タコ社長(太宰久雄)が名古屋の競馬場で寅さんにばったり会ったと言う。
「ワゴンタイガー」というダメ馬に掛けて
大当たりしたらしい。寅さんいわく
「ワゴンタイガーは日本語で言えば車寅次郎!
俺が頼んだらちゃんと返事をしてくれた」などど言っていたそうである。
タコ社長の予想では、寅次郎はその後のレースできっとスッテンテンになっているだろうとの事であった。
しばらくして寅さんが「とらや」へ帰ってきた。
実は競馬場でタコ社長と別れた後もツキに恵まれて大当たりし、
結局100万円稼いで名古屋から柴又まで
タクシーで帰ってきたのである。

冒頭の競馬場の回想シーン。
もしここでの回想シーンがなかったら?
たぶんなくてもとりあえずシナリオは成立するだろう。
このシーンを回想ではなく本編の流れに入れるとどうなるのか?
それでもシナリオは成立するが、それではあまりにも単調な流れに感じてしまうだろう。
競馬で100万円稼ぐにはそれなりの経緯が必要であり、
またインパクトも必要である。
そこで回想シーンで「ワゴンタイガー」なる競争馬を登場させ、
後でタコ社長がその事を「とらや」で説明する事によって
大儲けする寅さんの印象を強くする狙いがあったのではないだろうか。

タクシーから降りると「いつ来ても相変わらず小汚ねぇ店だなぁ」
などと言いながら「とらや」に入ってくる。
稼いだ金額をもったいぶってなかなか言わず、遠まわしにした挙句に
おいちゃんに100万円の入った財布を放り投げて中を見させる。
寅さんの性格が増幅されているところが面白い(-^.^-)

驚くおいちゃんとおばちゃんに
「ハワイ旅行に連れてってやる」などと息巻く寅さん。
さらに調子にのって近所の人達を集め、
無礼講などと言いながら稼いだ金で酒盛りを始めたのである。
舎弟の登が旅行代理店に勤めてることから
競馬で当てた金でおいちゃん、おばちゃんをハワイへ
連れて行く事にした寅さん。

出発当日、寅さんは胸に真っ赤な日の丸を付けた白のスーツに
身を固め、雪駄を履いていつものカバンを持っている。
おいちゃんとおばちゃんは総理夫妻の様な雰囲気で、
特におばちゃんの若づくりな服装にはびっくりしてしまう。

羽田に向かう直前、旅行代理店に勤める登が
泣きながら寅さんの所に来た。
(またまたトラブル?毎度のことながら順調にはいきません!)
登の話では、旅行代理店の社長が寅さんの金を
持ち逃げしてしまったと言うのだ。
もちろん航空会社への入金などはしていない。
しかし御前様をはじめ、大勢の人が見送りに来てくれているので、
ここはとりあえずみんなに黙って羽田に向かうしかない。
登を皆に聞こえないよな小声で怒りながら頭をぶん殴りながら寅さんはそう判断し、みんなに万歳をされながら羽田に向かった。
羽田に着いてから、おいちゃん、おばちゃん、
そして見送りにきた博に事情を説明し、
夜こっそり「とらや」に戻る事とにした。
寅さんの案で、みんなにはハワイに行った事にして何か聞かれたら
「ハワイのお水が合いませんでしたからホテルから一歩も
外には出ませんでした」と答えようという話になった。
不安がるおいちゃんを説得し、
しばらくの間は電気もつけられない生活、
夜は博がさくらに友達の所へ行くといって
「とらや」に食べ物など運んでいた。
運の悪い事にその夜、店の休みにつけ込んだ泥棒(財津一郎)が
誰も居ない筈の「とらや」に盗みに入った。
家の中にはストーブが焚かれており、誰もいない筈なのにそれに気がつかずに思わずストーブに温まる泥棒。
ストーブにあたりながらすぐにおかしいと感づいたが、次の瞬間寅さんと博に捕まえらてしまう。
泥棒を捕まえたのはいいが、110番するとハワイに行かなかった事が
みんなにばれてしまう・・・。
そこで寅さんは泥棒を逃がしてやる事にした。
しかし足元をみた泥棒は黙って出て行こうとしない。
寅さんは仕方なく泥棒に1万円をくれてやり、
出て行ってもらう事にした。
 ところがこの泥棒、ニタニタ笑いながら1万円札を持って夜中の
柴又商店街を歩いているのを警察官に怪しまれて事情を聞かれ
「お金はとらやさんで貰った」と言うが、「とらやさんは旅行で留守だ」と嘘をつくなと言わんばかりに息巻く警察官。
その騒ぎを聞き付け駆けつける近所の人達!
結局寅さん達の嘘はあっけなくばれてしまう結末となった。
寅さんはおいちゃんと大喧嘩となり、また旅に出てしまう。

一ヶ月後、寅さんが再び「とらや」に帰ってきた。
ニ階の部屋を下宿人に貸している事でおいちゃんとまた喧嘩になり、
その足でまた旅に出ようとしたところへ下宿人の春子(栗原小巻)が
帰ってきた。
春子を見た寅さんは一目で春子に惚れてしまい、
旅に出るのを中止して「とらや」に同居する事になった。
春子は帝釈天の裏にあるルンビニー幼稚園の先生である。
寅さんは春子といっしょに園児と遊ぶなどして
その日から春子にべったりである。
しばらくして春子の父が亡くなった。
落ち込んでいる春子を何とか元気づける為に奮闘努力する寅さん。

元気づける為に寅さんが春子と水元公園でボートに乗るシーンは
笑える(-^.^-)
職工達と共謀し、ボートに乗る二人の近くを職工達がギターを演奏し唄を唄いながら別のボートで通り過ぎるシーン、
ボートに乗った職工達が『♪愛、あなたとニ人~』などと合唱しながら近くを通る。元気づけたい気持ちと惚れた気持ちが混同し、
ちゃっかりこの様な唄を選んでいるところが面白い。

しかしそれもつかの間、ある日春子の恋人・隆史(横内正)が「とらや」の春子のところへ突然遊びにきた。
ちょうどそこへ春子の為に人形を買ってきた寅さんが帰ってきた。
みんなで隆史の靴を隠すなどして何とか寅さんに気づかれない様にするが、上機嫌の寅さんは人形を持ってスタスタニ階にあがってしまった。
しばらくして、「あっ・・・」という寅さんの声がニ階から聞こえ、
続けて人形が階段を転げ落ちてきた。

哀れ寅さんの恋は一巻の終わりとなり!
『♪奮闘努力のかいもなく~♪』
また失恋の旅に出る結末となってしまう。


第4作はマドンナの色が濃い作品である。
前作の第3作に引き続き、第4作も山田洋次監督の
監督作品ではなく小林俊一監督である。
山田洋次監督が監督をしなかった作品は全48作中で第3作と第4作の2作品のみである。
1作~3作もマドンナは登場するが、第4作のマドンナはそれまでの
マドンナとは役割が少し違う様に思える。
前作までは登場人物である印象を受けるのに対し、
第4作は存在感を大きく感じる。
マドンナの役割が大変重要であり、
尚且つマドンナと「とらや」を結ぶ接点も何かしら必要だと思う。
そういう意味では第4作のマドンナは「とらや」に限りなく近い存在で
あり、映画の中の中心的な役割を担っていると言える。
マドンナがとらやに下宿するシナリオは以後の作品でも度々あるが、
そういう点では以後の作品の原点の一つを
第4作が作り出したのではないだろうか。 
 
 

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